健康診断項目の意味は?

相模原・矢部・町田・八王子近辺にて「生涯健康→生涯健幸」を目指す健康専門施設【Training&Medical S.A.M.S.Field(サムスフィールド)】代表、山川直人です。
皆さんは「健康診断」を定期的に受けていますか?
私は半年に1回のペースで健康診断を受けています。
健康診断直前になるとなぜか気合が入り、その時だけ食事や生活習慣を正そうとする方が圧倒的に多いですが、その時だけ改善しても診断結果はそう変わらないですし、仮に診断結果が良い内容でも日頃の生活習慣のままだと結果はまた違うと思います。
その時だけ良くても、本来の結果が見えないので健康診断としての意味合いがどうなのかと疑問に感じます。
やはり、健康のためには日頃から運動・食事などを継続的に心掛けることで日頃の成果として健康診断の数値として現れます。
その場凌ぎの数値では身体の状態は把握できないですよね・・・
また、せっかく健康診断を受けても診断項目や結果数値を見ても、一体になんの検査?数値?と、疑問に思うことも多いと思います。
一体なんの検査項目なのか把握することで、より理解が深められ、健康に対する意識・興味が高まってくると思います。
そこで、健康診断でよく検査される項目の一部をご紹介し、目安の数値などをご紹介します!
これも健康に対して向き合う一歩になると思います!
★血圧
血管への負担が大きくなり、血管が破れて脳出血を起こしたり、血管が詰まって脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなります。
また、血管が細くなって狭心症や腎硬化症の原因となり、それにより、糖尿病を引き起こしやすくなります。
高血圧→140/90以上
収縮期血圧→心臓がギュッと縮んで血液を送り出す時の圧力
拡張期血圧→心臓が拡張した時の血管自身の弾力性を示す圧力
★血中脂質
動脈硬化を進行させ、血管を詰まらせるので脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなります。
中性脂肪→300以上
HDL→34以下
LDL→140以上
★血糖値
糖尿病の合併症により、透析が必要になったり、失明したり、血流や神経の障害が起き、足の切断が必要になることもあります。
空腹時血糖→140以上
★BMI値(体格指数:ボディ・マス・インデックス)
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
やせ→〜18.4
標準→18.5 〜25
軽度肥満→25.1〜29.9
肥満→30〜以上
★視力
0.6以下は眼鏡又はコンタクト必要
★眼圧
緑内障などの早期発見に役立つ
★尿検査
①尿蛋白
腎疾患の検査。
尿に蛋白が出たからといって、必ずしも腎疾患とは言えません。
食べ物・運動後などでも陽性となることもあります。
この時は一時的に陽性となるものであり、腎疾患では持続的に陽性となります。
風邪や過労でも一時的に陽性となる事あります。
②尿糖
糖尿病の発見を目的とした検査。
検査前の飲食物が大きく影響するので、注意が必要です。
③尿潜血
尿潜血陽性とは、尿の中に血が混じっている状態です。
生理中又は前後2〜3日間は陽性となることがあります
④ウロビリノーゲン
肝臓・胆のう・胆道系に障害があると尿中にウロビリノーゲンが異常になります。
⑤尿沈渣
尿中の固形物を検査。
尿路のどこかに出血があれば赤血球が多く、感染が起こっていれば、白血球が多く見られます。
★血液検査
①GOT-GPT
肝機能障害の有無。
GOT(AST)は肝臓・心臓・GPT(ALT)は肝臓に多く含まれる酵素。
これらの臓器の細胞が壊れると値が高くなり、肝機能障害などを調べます。
②LDH
主に肝臓・心筋・骨格筋に多く含まれる酵素
これらの組織が壊れると値が上昇
③ALP
主に肝臓に含まれる酵素で、胆道系・骨・甲状腺疾患を調べる
④アミラーゼ
膵臓疾患及び唾液腺疾患、卵巣卵管疾患を調べる
⑤γ-GTP
アルコール性肝炎に敏感に反応。検査の前夜にアルコールを飲んだ人は少し数値が高く出るので注意
糖質・脂質の過剰摂取で肝機能障害を調べる
⑥アルブミン(ALB)
肝臓で作られる蛋白質で。栄養状態の指標となる
ネフローゼや肝機能障害などで減少
⑦総蛋白(TP)
血清中の蛋白質で、栄養状態・肝臓・腎臓の働きなどを調べる
⑧A/G比
血清中のアルブミンとグロブリンという蛋白質の割合を表す
肝機能に異常があると値が低くなる
⑨総ビリルビン
赤血球中のヘモグロビンの代謝物
上昇すると黄疸になる
肝胆系疾患を調べる
⑩HBs抗原
B型肝炎ウイルスの感染の有無
⑪HBs抗体
過去のB型肝炎ウイルスに感染したか調べる検査
⑫HCV抗体
C型肝炎ウイルスに感染を調べる検査
⑬総コレステロール(TCHO)
血液中の脂肪で、血液中の全てのコレステロールを測定したもの
高値の場合、動脈硬化の原因となり、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなる
⑭LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
高値の場合、血管壁にコレステロールが付着し、動脈硬化を引き起こす原因になる
コレステロールの運搬に重要な役割を果たす
⑮中性脂肪(TG)
高い場合は動脈硬化に注意。但し、検査前の食べ物を受けやすく、特に油物摂取後は高値となる
脂質の一種で、糖質・炭水化物・動物性脂肪を原料として肝臓で作られる
余分なものは内臓や皮下の脂肪として蓄えられる
⑯HDLコレステロール(善玉コレステロール)
血管壁に付着したコレステロールを取り除き、肝臓に運ぶ働きがある
動脈硬化を防ぐ働きをする。少ない場合は動脈硬化に注意
喫煙・運動不足・肥満で減少する
⑰尿酸(UA)
プリン体の代謝物で、通常は尿と一緒に排出される。
しかし、尿酸が腎臓から排出されなかったり、動物性蛋白質や脂肪を摂り過ぎたりすると高値になる。
痛風・高度腎障害などで高値
肉類の摂り過ぎに注意
尿酸が増え過ぎると、尿酸結晶が関節などに付着し、痛風発作が起こったり、尿路結石の原因になる
⑱尿素窒素(BUN)
蛋白質の代謝物で尿中に排出される
腎臓機能低下にて増加
また、蛋白質の過剰摂取や軽い脱水症状の時にも高値になる
⑲クレアチニン
尿中に排出される
腎不全・腎機能障害などで増加
筋ジストロフィー・尿崩症にて現象
⑳血糖
血中のブドウ糖を測定し、糖尿病を調べる
食後では判定不可
㉑HB(ヘモグロビン)A1c
赤血球中のヘモグロビンとブドウ糖が結合した物質
糖尿病の検査
食事に関係なく、約1ヶ月の平均値が出る
過去1〜2ヶ月前の血糖状態を反映
㉒白血球
炎症・細菌やウイルスに感染・化膿性炎症・白血病などで増加
放射線障害・白血病で減風邪などひいている時は高値を示すことがある
健康な人でもタバコを吸う人は増加する
㉓赤血球・血色質素・ヘマトクリック
貧血症・白血病・消化管の出血などで低値
多血症で高値
貧血症の疑いと出た場合、必ず精密検査を受けて原因を調べる
㉔CRP
急性の炎症や感染、悪性疾患など組織の破壊で高値になる
急性炎症マーカーとして利用
㉕RF
慢性関節リウマチ、膠原病、慢性の感染症で高値になる
㉖ASO(ASLO)
腎炎、扁桃炎、猩紅熱などの原因になる溶連菌に感染すると高値になる
㉗TPLA/ガラス板法
梅毒反応の有無について検査
梅毒以外の原因でも陽性になることがあるので、確認の為にいくつかの検査が必要
㉘RPR
梅毒血清反応で集団検診または供血者選択などの検査
㉙血小板数
止血の際に重要な働き
★心電図
不整脈・狭心症・心筋梗塞・心肥大などの心臓疾患の発見を目的とした検査。
★超音波
胆石・腎結石・脂肪肝などの下腹部の臓器を調べます。
★胃部X線
造影剤(バリウム)を飲んで食道・胃・十二指腸などの粘膜に付着したバリウムの状態でガンや潰瘍、隆起性病変、陥凹性病変、粘液異常など疑わしい病変を見つけます。
★便潜血
大腸疾患の免疫学的反応絵を利用した潜血反応(便中人ヒトヘモグロビン)
上部消化管(食道・胃・十二指腸)の出血に反応せず、大腸からの出血の有無を表す為、大腸疾患(主に大腸がん)の検査
★腫瘍マーカー
腫瘍とは、体内の細胞の一部が突然異常分裂して、しこりになるものです。
良性と悪性があり、悪性腫瘍が「がん」
体内に腫瘍ができると、健康な時にはほとんど見られない特殊な物質が、その腫瘍により大量に作られ、血液中に出現します。
この物質を「腫瘍マーカー」といいます。
腫瘍マーカーは、がんの発生臓器と強い関連性を持つ特徴がある為、血液中にこの物質が基準以上に出た時に、がんがある事が推測されます。
しかし、現状では理想的な検査とは言えず、腫瘍マーカーが陽性だからといって必ずしもがんがあるわけではなく、反対に陰性だからといって完全にがんが否定できるわけではるわけではありません。
・腫瘍マーカー
PSA→前立腺がんで上昇
CA125→卵巣がんで上昇
CEA→胃がんや大腸がんで上昇
CA19-9→膵臓癌や胆道がんで上昇
AFP→肝臓がんで上昇
NSE→肺がんで上昇
SCC→肺がんで上昇
★胸部X線
結核、がん、炎症性、免疫性の疾患など、肺の病気や心臓の疾患、心臓の大きさなど検査。
★婦人科 乳房検査
①触診
乳房のしこり、くぼみ、ひきつれ、乳頭からの異常な分泌物、リンパ節の腫れ等がないか検査。
②超音波
乳房に超音波を当て、乳房の断面積を検査。
乳がんの他、乳腺症なのう腫なども検査。
③X線撮影(マンモグラフィー)
乳房専用のX線撮影機で行う乳房のX線検査。
視触診ではわかりにくい小さなしこりや異常などを検査。
④頚部細胞診
医師が直接子宮頸部の細胞を綿棒で軽くこすり採り、顕微鏡で細胞を調べます。
⑤体部細胞診
子宮頸部腫瘍が疑われた時、医師による支給体部の診察と細胞を調べる検査。
⑥内診
医師の診察により、子宮・卵巣・膣・子宮頸部の状態を調べる検査。
(子宮筋腫・炎症・びらん・ポリープなど)
★内臓脂肪症候群
内臓脂肪型肥満の共通の要員として、高血圧、脂質異常、高血糖を呈する病態であり、それぞれが重複した場合は、虚血性心疾患、脳血管疾患などの発症リスクが高く、内臓脂肪を減少させる事で、それらの発症リスクの軽減が図られます。
・腹囲
男性:85cm
女性:90cm
下記の3項目のうち、2つ以上を有する場合をメタボリックシンドロームと判断。
①脂質異常
(中性脂肪値 150mg/dl以上 または HDLコレステロール値 40mg/dl未満)
②血圧高値
(収縮時血圧 130mmHg 以上 または 拡張時血圧 85mmHg以上)
③血糖高値
(空腹時血糖値 110mg/dl以上 または グリコヘモグロビンAIC値 5.5%以上)
★身体計測
①標準体重
身長(m)×身長(m)×22
②体脂肪率(%)
・男性
適正:18〜29歳→14〜20%
30〜69歳→17〜23%
軽度肥満→25〜29.9%
肥満→30〜34.9
極度肥満→35%以上
・女性
適正:18〜29歳→17〜24%
30〜69歳→20〜27%
軽度肥満→30〜34.9%
肥満→35〜39.9
極度肥満→40%以上
★喀痰
痰の中のがん細胞を検査します。
クラス分類で表します。
classⅠ→異型細胞が認められない
classⅡ→異型細胞が認められるが、悪性の疑いはない
classⅢ→異型細胞が認められるが、悪性と断定できない
classⅣ→悪性の疑いが濃厚な異常形成を認める
classⅤ→悪性と断定できる異型細胞を認める
★胃生検
胃の組織を採取して、がん細胞の有無を調べます。
グループ分類で表します。
group1→正常
group2→腫瘍(腺腫、がん)か非腫瘍か判断できない
group3→腺腫(良性腫瘍)
group4→がんが疑われる
group5→がん
★炎症反応
①CRP
炎症や感染があると高値になります。
②RA(リウマトイド因子)
慢性関節リウマチで高値になる
★ペプシノーゲン検査
胃の粘膜の老化度を調べます。
胃がんになり易さを判定します。
★ピロリ菌検査
胃・十二指腸潰瘍やがんの原因になる「ピロリ菌」の感染の有無を検査。
★血清反応
①PRP,PHA,TP抗体
梅毒の感染の有無を検査。
★胸部CT
肺や心臓の異常を調べる
★臍部CT
臍の位置でCTを撮影し、内臓脂肪や皮下脂肪の量を測定
健康は何よりの財産です。
ぜひ年に一度は健康診断を受けて、ご自身の身体と向き合う時間を大切にしてみてください。
健康診断はちょっと面倒に感じるかもしれませんが、終わったあとの安心感は格別です。
病気の早期発見だけでなく、生活習慣を見直す大切なチャンスです。
忙しい日々の中でも自分への安心材料として、ぜひ定期的にチェックを!
Training&Medical
S.A.M.S.Field(サムスフィールド)
山川 直人
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